2008年を振り返る Part2

そういえば2008年の振り返りが途中でした。結局日々の慌しさに飲み込まれ、行ったのに書いていないものが多いですね。フジロック然り、Radiohead然り。来年は改めなければなぁ。自分への罪滅ぼしの意味を込めて、ベストライブ編、いきます。


第5位:Radiohead@国際フォーラム
今回の来日公演の中でも際立ってストイックに「In Rainbows」に向き合った日だったのではないだろうか。アルバムから全曲、そして2枚目からも数曲。古い曲はほとんどセットに入らず、今のRadioheadを感じるのにはベストとも言えるライブ。しかも、国際フォーラムという現時点でのバンドの規模のデカさからすると小さい箱で、密集したファンとあの空間を共有できる喜びはなかなか表現できるものではない。

「Nude」や「Videotape」の演奏や演出を含めたその神々しさ、美しさには鳥肌を禁じえなかった。そして、「Blow Out」。古い曲を期待してしまうのは嘘偽らざるファンとしての気持ちである。ライブを見るようになってから10年経たない決して古いとは言えないファンではあるが、これで「Pablo Honey」からは「Lurgee」「Creep」に続いて3曲を生で感じることができるという幸運に出会うことになる。良かった。


第4位:Ashra@Metamorphose’08
「8月27日記事参照」
雪中梅という日本酒に完全に呑まれつつ、どうにも酩酊状態を超えて睡魔に襲われるどころか喰らわれていた最中、それでもどうしてもAshraを見たいと思った自分に拍手。そんなライブを見るには最低のコンディションだというのに、最終的に異様に目が覚めてしまったその音に更に更に拍手。彼らの音が耳の上を過ぎ去ることなく、自分の体内や血液の中を巡ったような、大袈裟でなくそんな体験をしました。


第3位:Sigur Ros@国際フォーラム
「10月27日記事参照」
今年、圧倒的な感動と涙に飲み込まれたライブ。ヨンシーの明るくフレンドリーな雰囲気にやや戸惑いを覚えつつも、頭でっかちでなく、ひたすらに音楽そのものを楽しみ、オーディエンスと共有しようという姿勢にぐっときた。なにか彼らの中で抜けた感じだったのだろうか。ありがたいことに、彼らのライブを見ることができたのは5回目。見るたびに進化し、そして間違いなく感動させてくれるSigur Ros。また見たいと思いました。


第2位:Perfume国技館
「11月6日記事参照」
国技館といういわばなにがしかの聖地的な意味を込められた場所に、あのPerfumeが光臨するという状況に異様に興奮し、なんとかチケットをゲットし、当日はあの場所をひたすらに楽しんでいるように見えたPerfumeに感激し。内容どうこうとか、音がどうこうとか、後から思えばなんだかあったような気がしますが、そういうライブじゃなかったという気もします。あの瞬間、あの場所に立ち会うことが重要で、実際に体感することができた幸運に感謝。間違いなく行けて良かったと思えたライブでした。


第1位:My Bloody ValentineFujirock Festival '08
徐々に人で埋め尽くされたグリーンステージと大いなる期待感がまさに待たれていたアクトという証しであり、そんな会場の雰囲気をものともせず、何事も変わらない彼らのスタンスに惚れた。「You Made Me Realise!」の25分間にわたる空間の歪みは至るところで語られていた通り。ノイズ洪水決壊。

時間の感覚を失い前後不覚になるとともに、揺れていた群集がピタリと止まる。誰もがこのノイズに身を任せている光景をたっぷりと楽む。そして、突然曲が舞い戻るその瞬間、爆発するオーディエンスと、衝き上がる拳と狂気、怒号のような歓声と異常なまでの開放感。もうどうにでもなれ、そう思いました。今年のハイライト、間違いなくそう言えます。


ほかにもSufjan StevensやPinbackといった印象的なライブもありました。フジロックに至ってはMBVに留まらず、今年も多くの良い場面に出会えたように思えます。ということで、来年もそれなりに現場に顔を出せるといーなーなんて思ってます。やはりライブでなければ分からない興奮ってありますからね。では。


今日の一曲:エレクトロワールド / Perfume